HSPが仕事ができないと感じてしまう理由|報連相の壁

HSP

HSPが悩むことで多いのが、会社での仕事がうまく行かないことが挙げられます。

会社組織は非HSPの社会です。そこにHSPが飛び込むわけです。

仕事を進めるにあたってHSPがぶち当たる壁、「報連相」です。

新入社員のころ、研修で口酸っぱく言われていたあれです。

HSPはメンバーとコミュニケーションを密に取るのがストレスです。

しばしばコミュニケーションが不足して仕事に行き詰まったり失敗してしまうのです。

その傾向が周囲から仕事ができないと判定されてHSPは自信をなくしてしまうのです。

HSPは仕事ができないのではない

会社ではどのような能力が重視されるでしょうか。

  • 責任をもってチームを引っ張っていくリーダーシップ
  • 問題を解決するための論理的思考力
  • 会社に利益をもたらすよう相手と交渉する行動力

HSPには残念ながらこの能力は乏しいのが現状です。

ただこの能力がないからといってHSPが仕事ができないと言ってしまうには違和感があります。

会社で働く以上、「報連相」がきちんとできていれば問題がないのでしょう。

「報連相」が常識となっている以上、HSPもそれに自分を適合させようと頑張ります。

ただHSPはチームで動いたり、コミュニケーションを必要とするワークスタイルに向いているとは言えないと私は考えています。

コミュニケーション自体にストレスを感じるからです。

仕事は会社組織だけに存在するものではありません。

世の中には一人でできる仕事もあります。

むしろ一人でないとできない仕事もあるでしょう。

世間一般には会社で出世して定年まで働くという考え方があります。

特に男性のHSPにはそのような物差しで測られてしまうと非常に窮屈です。

人には性格という特長があります。

会社で仕事をすることが常識という考えにHSPが染まってしまうと急に選択肢が狭まってしまうのです。

会社で仕事することがすべてという世界にとらわれると最終的には行き場をなくして鬱症状を引き起こします。

HSPが得意とする能力は

  • ①誰も気づかないような独自の分野への好奇心
  • ②困っている人へ手を差し伸べる優しさ

です。

特に①は取り扱いが非常に難しいのです。

HSPの能力に関してはこちらにまとめました。

この能力①は

メリット デメリット
・うまく行けば市場を開拓できる・一般的に誰も注目してない分野なので市場が狭い
・相手から仕事の依頼が来る・市場が狭いため仕事で収入を得にくい

表が見切れる場合は指で横にスライドしてください。

といった特徴があります。

要するに仕事を自ら発見しなければならない可能性があります。
発見するまでは行動するしかありません。

幸いなことに今はインターネットで自分のスキルで仕事を発見できる環境が整っています。

ちなみに以下のサイトでスキルを公開できます。
ココナラ

HSPが仕事ができないと感じてしまう理由

  • 人になかなか相談ができないから
  • リーダーシップをとる立場が苦手だから
  • 自分の能力をアピールするのが苦手だから
  • 仕事の進捗状況を管理するのが苦手だから

人になかなか相談ができないから

会社で必要とされる仕事の基本「報連相」。

基本的にHSPは人と関わるのが苦手なので、チームで動く形態のワークスタイルには向いていません。

一人で黙々と作業できなければ、途端にエネルギーがなくなってしまいます。

HSPは本業に一極集中したいです。
誰かに相談しなければ業務ができないなんて状況は避けたがる傾向があります。

そうするとHSPはチーム内で孤立する可能性があります。

コミュニケーションが不足して仕事が終らない、失敗のパターンをたどることになります。

結果、上司から仕事ができないと判定されてしまいます。

上司にHSPのことを説明しても「やる気がないから」などと一蹴されてしまう可能性もあります。

他のみんなができていることをもって仕事ができると評価される環境には向いていません。

逆にやるべき作業が明確で簡潔ならHSPはストレスを感じません。

むしろ他のメンバーよりパフォーマンスがいい場合があります。

リーダーシップをとる立場が苦手だから

HSPは目立ちたくない、そっとしておいてほしいという気持ちが強いです。

時には困っている仲間の手助けをする範囲内で淡々と仕事をこなしたいと考えているはずです。

そこにプロジェクトのリーダーやマネージャーといった役割はHSPにはストレスになります。

多くの場合プロジェクトを進めていくと刻一刻と状況が変化します。

納期が遅れそうだとかメンバーが離脱したとかそういった状況です。
こういった状況の変化にHSPは対応するのが苦手です。

急を要する場面だと気が動転してしまい、何から手をつけていいのやらわからなくなってしまうのです。

自分の能力をアピールするのが苦手

HSPは能力があっても、周囲にアピールしたがりません。
そのことによって目立ちますし、妬みの標的になることを恐れているからです。

会社で求められるのは主体性です。

本来能力があってできることもHSPは隠したがるものだから、上司が誰かやってくれないかと募っても私がやりますとは言いにくいのです。

結果、上司から評価されず仕事ができないという判定をされてしまう場合があるのです。

自分の興味ある分野では誰もやらなくても事前に調査したり、不測の事態に備えていることはよくあります。
ただ上司に進んで報告したりはしないと考えます。

聞かれたら答えるというスタンスです。

仕事の進捗状況を管理するのが苦手だから

HSPはマイペースです。

報連相の「報(告)」も遅れる傾向があります。

仕事の進捗状況に欠かせないのがタスクの優先順位です。

上司であるマネージャーやリーダーは 物事に優先順位をつけています。

HSPがプロジェクトのメンバーである場合、その優先順位を事前に相談できない傾向があるため共有できてない状況が発生するのです。

すると進捗状況が説明できなくなって「何をしていたんだ」と咎められ、ミーティングに参加することがストレスになります。

HSPはミーティングには前もって入念に準備する姿勢が見られます。

自分がしどろもどろにならないよう言葉をまとめますが、優先順位が明確でないのでうまく報告できないのです。

そうしてミーティングの後、仕事ができないと感じてしまうのです。

HSPが仕事ができないと感じてしまう場面

会議でうまく発言できない

会社で仕事をしていると必ずといっていいほど会議が行われます。
HSPは基本的にあまり発言しない傾向にあります。

そうやって発言しない人は仕事をしていない判定されてしまう場合があります。

私は会議は苦手です。
だいたい私の考えはこうなります。

  • こんな発言したら場がしらけるかも
  • 発言した内容が採用されリーダーになるのが嫌

こんな発言したら場がしらけるかも

HSPは場の空気を非常に大事にします。
HSPは独特な発想をする傾向にあるので、他のメンバーとは別の角度で考えることがあります。

あまりに突拍子もない発言内容に場がしらけることがあります。
もしくは賛同されないこともあるかもしれません。

そんな状況を体験してしまうと次から発言ができなくなってしまいます。

独特な発想が意外な結果に

実際私は会社でITエンジニアをしていましたが、システムの仕様をどうするかで会議をしていたときのことです。

そのシステムとはある商品をWEBページ上で販売するものでした。

商品にはバリエーションがあります。
例えば服を販売する場合、赤なのか白なのかサイズがSなのかMなのかといった具合です。

会議ではそのWEBページで選択できる商品のバリエーションはいくつまで登録できたらいいかという議論になりました。

商品のバリエーションの数に上限を設けていないと、利用者が無限に登録できてしまうからです。

そこで私は12個まで登録できるようにするのはどうでしょうと提案しました。

すると私以外のメンバーは10個でいいんじゃないかと意見が割れました。

確かに10個の方がキリのいい数字なので、感覚的に納得しやすい案です。

結局10個までということでそのシステムは開発することにしました。

私は12個がいいのではないかと思ったのにはこのような理由からでした。

服や食品と同様にサービスも商品として利用する需要があるのではないかと考えていました。

たとえば家賃の賃料などの支払いを商品として販売するのです。

その場合、家賃が1月分から12月分までWEBページから選択できれば何月分を支払ったか裏側で管理できます。

あとHSP的な発想かもしれませんが、時計も12区切り、干支も12のサイクルで構成されているので12がなんとなく気になっていたのです。

なので商品のバリエーション数の上限は10にしましたが、こっそり裏では簡単に12個まで拡張できるよう開発しておきました。

システムを公開してしばらくして利用者からこんな要望が上がってきたのです。

毎月開催するセミナーの参加費を商品として登録したい、商品のバリエーション数を12まで上げてくれないかと。

私の当初の想定が的中したのです。商品のバリエーション数が10では足りなかったのです。

というように会議で少し別の角度で私の発言した内容は間違っていなかったわけです。

発言した内容が採用されリーダーになるのが嫌

HSPは会議でいいアイデアがあっても発言したくない理由にリーダーに推されてしまうのを避けたいからという心理があります。

日本人には有言実行という文化が根付いているので、発言した人が実行するという風潮にHSPはストレスを感じてしまいます。

HSPが安心して会議で発言できるようにするには有言実行の雰囲気を失くす必要があります。

ただこのようなHSPの仕事への姿勢にはこんなデメリットもあります。
有言実行を避ける傾向によって会社で成長できる機会が少なくなる可能性があります。

自社の部署ならず取引先への電話が苦手

HSPは電話が苦手です。

相手がどんな人なのかわからない状況だと電話するだけで、ドキドキします。
しどろもどろになるのを自分でも認識しているので、さらにうまく話せない状況に拍車をかけます。

慣れればできるようになるのでしょうが、ストレスに感じるの変わらないと考えています。

たくさんの人に電話しなければならない仕事だと何年も続かないと見込んでいます。

ストレスが蓄積するからです。

仕事の締め切りを意識した逆算思考が苦手

会社で仕事していると必ずと言っていいほど納期や締め切りがあります。
確かに締め切りは大事です。

常に進捗を報告しなければならない状況では作業に集中できません。
あとHSPは細部も完璧にこなしたいという欲求から納期に間に合わなくなることもよくあります。

逆に早めに期限を設けて100%ではなく60~80%を仕上げて、残りの期限に100%まで近づけていく方法を身につければ対処できると考えています。

仕事の優先事項を決めるのが苦手

HSPが仕事を振られる際に注意したいことがあります。

仕事の依頼内容がざっくりしていると、HSPには何が何だかわからなくなります。

例えば「これコピーとっておいて」と頼まれたとします。

コピー取るにしてもHSPはいろんな想像をしてしまいます。

  • ①いつまでにコピーすればよいのか
  • ②誰へ配布するものなのか
  • ③何枚必要なのか
  • ④用紙のサイズは何か

想像力が豊かなのでこんなことも想像してしまうかもしれません

  • ⑤重要な会議で使用するのかもしれない
  • ⑥もしかしてメチャクチャ急いでいるかもしれない
  • ⑦会議で配布するのか、それともお客様に配布する資料なのか
  • ⑧もしコピー機が故障していたらどうしよう

などです。

HSPはコミュニケーション取るのが苦手なので、詳細を確認しないでコピーしてしまう可能性があります。

なので①~④をさらに確認しなくてはならない頼まれ方をされるとストレスになってしまいます。

ただでさえ想像力が豊かなのでさらに⑥から⑧まで気になってしまい、頭が混乱するのです。

結果、コピーもできないのかと相手から判断されてHSPは自分を責めてしまうのです。

あの人はできるのにあなたはできない

HSPには会社で仕事をする上で足かせとなる要素がたくさんあるように感じます。

同僚がうまく仕事をこなしている姿や評価されているのを観てしまうとHSPは自分を責めてしまいます。

HSPは特に報連相ができていなくて仕事ができないと感じていると思います。
報連相ができないからと言って仕事ができないと自分を責めてはいけません。

コミュニケーションが発生する環境から離れるか、
コミュニケーションが苦手でなくなるよう頑張る。

HSPはどちらか選択する必要があると考えています。

私は苦手ならそこから離れてみるのがいいと考えています。

一人で完結できる仕事の方が自分を責める機会は減って、HSPとしての個性が発揮できると信じています。

自分を責めるな他人と比較するな

社会の常識に染まるな

会社で仕事ができるのであれば、悩みはありません。

会社で仕事ができることが、人間の価値に直結するような考え方がいまだに根付いているのがよくないです。

あなたの才能を別の角度から見つめてみてください。
みんなと同じ条件で自分の価値を見出すことはやめてみませんか。

あなたの才能が発揮できる場所がどこかにあると信じています。

それは会社で仕事をしている中で見つかる可能性もありますし、
一度会社という環境から離れて仕事をしてみて見つかる可能性もあります。

あまり社会の常識に自分を当てはめて身動きを取れなくしてしまうのはよくないと考えます。

自分の個性を出していこう

HSPは他人の機嫌をうかがって様子をみる傾向があります。

みんなと違うからって目立つことを恐れないでください。
それは個性です。才能です。
目立つのは怖いでしょうが、何か始めようと考えていているなら早速始めてみましょう。

なかにはあなたを攻撃するひともいるでしょう。

そんな存在は無視です。
気になってしょうがないですが、無視です。

すべての人から好かれることは無理です。
あなたと波長のあう人とだけ付き合っていけばいいのです。

あなたを評価してくれる人がいる

会社では仕事ができなくて評価はされないけど、環境を変えたら真逆の評価を得たなんてこともあるようです。

「違う場所では長所にもなる」
りょうたさんのブログ

全ての人から好かれることはないけれど、すべての人から嫌われることもありません。

あなたはいままで生きてきて、一度はありがとうを誰かに言われたことがあります。

条件や環境が違うだけで、世界が変わることもあります。
会社だけの狭い世界で自分を判断するのはもったいないです。

HSPが仕事ができないというのは一概にはいえないのです。

コメント

  1. […] HSPが仕事ができないと感じてしまう理由|報連相の壁HSPが悩むことで多いのが、会社での仕事がうまく行かないことが挙げられます。 会社組織は非HSPの社会です。そこにHSPが飛び込むわ […]

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