「ナニコレ珍百景」では、浦和の人は出身地を「埼玉ではなく浦和」と答えるテーマが放送されましたね。
どうしてなのでしょうか。
この記事では、浦和の人は出身地を「埼玉ではなく浦和」と答える理由。
そして、背景にある浦和とライバル関係にある大宮について書いています。
それでは、見ていきます。
浦和の人が出身地を「埼玉ではなく浦和」と答える理由
浦和の人が出身地を「埼玉ではなく浦和」と答えるのは、地元にプライドがあるからです。
浦和市は、「さいたま市」として合併(2001年)した経緯があります。
したがって、浦和市以外の大宮市、与野市、岩槻市(2005年に編入)と一緒にされたくない感情があります。
それは、つぎの理由が挙げられます。
- 浦和は『埼玉の横浜』である
- 浦和は埼玉でも自分たちが一番
- 埼玉県庁は浦和区にある
それぞれ、見ていきます。
①浦和は『埼玉の横浜』
浦和出身者は、地元への誇りが強く、埼玉県全体よりも自分の出身地である浦和を強調する傾向があります。
これは、浦和が埼玉県の中でも特に高所得者が多く、教育水準が高い地域とされていることもあります。
浦和は『埼玉の横浜』。出身地を聞かれると、県名ではなく『浦和』と答えがち」
これは、横浜出身者の心理と似ていると思います。
横浜の人は、「どこの出身?」と聞かれて、神奈川出身と答えないということです。
②浦和は埼玉でも自分たちが一番
埼玉県内には地域ごとのヒエラルキーが存在し、浦和出身者は埼玉で一番なのです。
埼玉県内にも様々なヒエラルキーが存在しているらしく、浦和出身者はその中でも自分たちが一番と思っており、プライドが高い。
特に、浦和は大宮とライバル関係にあることが背景にあります。
浦和の人々は自分たちの地域にプライドがあるため、さいたま市と一括りにすると後味の悪い結末を迎えることがあります。
③埼玉県庁は浦和区にある
浦和が埼玉で一番だとするのは、県庁所在地がさいたま市浦和区にあることにあります。
埼玉県さいたま市浦和区高砂3丁目15−1
引用元:埼玉県庁(Wikipedia)
このため、浦和出身者は「埼玉」と答えるよりも「浦和」と答えることで、相手に自分の出身地をより明確に伝えようとします。
ちなみに「さいたま市役所」も浦和区にあります。(2031年度をめどに中央区へ移転)
これらの要因が重なり、浦和の人々は出身地を「埼玉ではなく浦和」と答えることが多いのです。
埼玉なのに東京の方と答える県民がいる?
朝霞市、新座市、和光市の県民は、出身を「東京の方」と答えるようです。
これら3市は、地理的に東京に隣接しているからです。(とくに池袋に近い)
浦和は、埼玉県のプライドがあって浦和出身と答えるのに対して、
朝霞市、新座市、和光市の県民は、埼玉都民といわれています。
なので、場面に応じて「なんちゃって都民」を使い分けています。
浦和と大宮のライバル関係
埼玉県民で、とくに浦和市民と大宮市民はライバル関係にあります。
項目 | 浦和 | 大宮 |
---|---|---|
合併後のエリア | 旧浦和市(浦和区・桜区・南区・緑区) | 旧大宮市(大宮区・見沼区・西区・北区) |
人口 | 59.5 万人 | 53.7 万人 |
面積 | 70.41 km2 | 89.47 km2 |
平均年齢 | 44.1 歳 | 45.7 歳 |
Jリーグ | 浦和レッズ | 大宮アルディージャ |
両者とも、ライバル関係だけあって甲乙つけるのは難しいかもしれません。
当然、双方には主張があります。
まずは、浦和市民の主張です。
浦和の主張
浦和が埼玉を代表とする要素は、以下が挙げられます。
- 県庁所在地としての誇り
- 文教地区としての評価
- 落ち着いた生活環境
それぞれ、見ていきます。
①県庁所在地としての誇り
浦和は埼玉県の県庁所在地であり、行政の中心地としての地位を持っています。
浦和の人々は、県庁や地方裁判所、県立美術館などの重要な施設が集まっていることを誇りに思っており、これが地域のアイデンティティの一部となっています。
②文教地区としての評価
浦和は「文教都市」として知られ、教育機関が充実しています。
特に県立浦和高等学校は進学率が高く、教育熱心な家庭が多いことから、浦和の人々はこの教育環境を誇りに思っています。
浦和の人々は、教育の質が高いことに対する優位性を感じています。
③落ち着いた生活環境
浦和は住宅地としても人気があり、落ち着いた雰囲気が魅力です。
人口千人あたりの犯罪件数をみると、浦和の方が少ないようです。
浦和の人々は、静かで住みやすい環境を重視しており、これが自分たちの地域の強みであると考えています。
つづいて、大宮市民の主張です。
大宮の主張
- 交通の利便性
- 車のナンバーは大宮
- 大型商業施設
それぞれ、見ていきます。
①交通の利便性
大宮駅は埼玉県内で最も交通の便が良い地域で、JRの主要なターミナル駅として多くの路線が集まっています。
大宮駅
大宮は、新幹線がとまる大宮駅があります。対して浦和駅には、新幹線はとまりません。
これにより、都心へのアクセスが非常に便利で、商業施設も充実しています。
しかし、2015年に「上野東京ライン」が開通して、浦和・東京まで25分でアクセスできるようになっています。(大宮・東京は34分)
②車のナンバーは大宮
さいたま市で登録された車のナンバーは、「大宮」です。
旧浦和市は県庁所在地であったにもかかわらず、ナンバープレートとして「浦和」は存在しません。
合併後、「さいたま」ナンバーへの変更や「浦和」ナンバーの創設が議論されてきましたが、実現には至っていません。
旧浦和市の住民からは「浦和」ナンバーの創設を望む声がある一方で、実際には「大宮」ナンバーが引き続き使用されています。
③大型商業施設
大宮駅周辺には、ルミネやそごう、大宮タカシマヤなどの大型商業施設があり、買い物や娯楽の選択肢が豊富です。
大宮ソニックシティ
あと大宮には、「大宮ソニックシティ」があることが大きいです。
コンサート、講演会、展示会など多様なイベントが開催可能です。
浦和には大宮ソニックシティと同規模の複合施設は存在しません。
まとめ
まとめです。
浦和の人が出身地を「埼玉ではなく浦和」と答えるのは、地元にプライドがあるから。
特に大宮とライバル関係にあるので、両者をくらべることは地元でない限り、控えたほうがいいです。
最後に全国のライバル関係にある都道府県の動画をご紹介してしめくくります。
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