HSPのトリセツ【これを守ればいきづらさ半減!】

HSP

HSPのトリセツと題しまして、HSP自身が幸せになる方法をお届けします。

HSP の生きづらさは次のことを実践することで減らすことができます。結論からいいますと

HSPのトリセツ

私もOK、あなたもOKになる

  1. 一人の時間・空間を確保する
  2. 一人の人間として受け容れられること
  3. 感覚的な心地よさを大事にする

といってもピンときませんよね。

自己紹介

遅れながら私は苦沙弥(くしゃみ)といいます。内向型HSPで、いまはITエンジニアをやっています。

2017年にHSPという言葉を知り、どうやったら生きづらさが解消できるのか研究しています。

その研究成果をブログに書きます。HSPを理由にして、自己肯定感を下げる方向に悩むのは終わりにしたいと思っています。

なぜなら皆さんには好きなことで悩んでほしいからです。

知情意モデル

人間の精神活動を「知性」「感情」「意志」の三つの側面から捉えた考え方があります。

特に18世紀のドイツの哲学者、イマヌエル・カント が知情意を人間の精神活動の三つの基本的な能力として捉え、人間の行動や思考を説明する体系を構築しました。

知情意モデル
  1. 知・・・ 知識や情報に基づいて、物事を分析し、論理的に思考する
  2. 情・・・ 外部からの刺激などによって、 喜び、悲しみ、怒り、恐怖などを表現する
  3. 意・・・自分の意思で行動を起こす。目標を達成するために、努力や決断を下す
知情意モデル

なぜここでこんな話をするかというと、あとで性格を分類するために必要になってくるからです。

交流分析について

今回の研究のもととなった理論は、アメリカの精神科医であるエリックバーンが提唱した交流分析がベースになっています。

人生脚本という言葉でお馴染みの人もいるかもしれません。

交流分析とは人が人と交流するにあたって、どのような接し方でコミュニケーションを成立させればうまくいくのかまとめた理論です。

HSPのトリセツをご紹介するにあたり、以下の用語を使用することがあります。

用語について
  • 禁止令
    幼少期に親(養育者)から味わった感情で自分に課しているルール
  • 自我状態モデル
    人の行動を親(P)、成人(A)、子供(C)に見立てふるまいをモデル化したもの
  • ドライバー(拮抗禁止令)
    禁止令をまもるために人を行動に駆り立たせる「~しなきゃいけない」という思い込み

自我状態モデルについて

人の行動や性格についてベースとなるモデルが存在します。それは何かといいますと

自我状態モデル
  • P(親の心)
  • A(大人の心)
  • C(子供の心)

 です。

 さらにP(親の心)は

P(親の心)
  • 厳しい親
  • 優しい親

に分かれます。

そして C(子供の心) は

C(子供の心)
  • 自由な子供
  • 順応した子供

に分かれます。

大人になるとこれらを自分にあてはめて行動するようになります。

五つの私
  • CP(厳しい私)
    厳しい親の態度をまねたところ
  • NP(優しい私)
    養育的・寛大な親の態度をまねたところ
  • A(冷静な私)
    考えて判断し、冷静にふるまうところ
  • FC(自由な私)
    無邪気な子供のようなところ
  • AC(順応した私)
    一目を気にして行動するところ

「5つの私(自我状態)」はすべて全員もっています。強いか弱いかの個人差があります。

自我状態と5つの私

性格がどのようにして決まるのか

みなさんは性格がどうやって決まったのか疑問に感じたことはないですか。

生きづらさを抱えているHSPはなおさらだと思います。

人生脚本(禁止令×拮抗禁止令×プログラム)=性格

といった式で表現します。

これは何か数字を割り当てるわけではないです。

禁止令、拮抗禁止令、プログラムの組み合わせで意思決定し行動、それが性格になるという意味です。

プログラムというのは禁止令→拮抗禁止令というプロセスを経て、「今ここ」にある問題に対処しようとする手段や方法のことです。

例えば、幼少期に”ままごと”で夫婦役などのロールプレイングをして遊んだ経験があるかと思います。

今ここで起きている問題にどうのように対処するか、子供が発するセリフにあらわれます。

これは「やってはいけない(禁止令)」、「しなければならない(拮抗禁止令)」というセリフのあとにとった行動がプログラムです。

以降は拮抗禁止令をドライバーという言葉に置き換えさせてもらいます。

子供は親から人生の脚本を作り上げる

人は産まれた瞬間、無防備です。

どのように生き残るかは親(養育者)しか頼れる存在がないわけです。

つまり親を手本にして生きる術を自分で決めています。これを幼児決断と呼びます。

親が子供にどのように接するかで、子供の人生の脚本が作られていきます。

これは7歳(11歳という説もある)くらいまでに確定し、一生続きます。まさに運命を決めるといっても過言ではありません。

その脚本は禁止令と呼ばれる子供が味わった感情によって内容が異なってきます。

例えば、親がしょっちゅう夫婦喧嘩をしていたとします。

すると子供はその場をなんとかまるく収めたいので、『怒ってはいけない』という感情を味わいます。

これが禁止令です。

この禁止令を忠実に守るために、『自分の感情を我慢してでも、相手を喜ばせよう。』という振る舞いを人生脚本に刻みこむわけです。

自分が感情をあらわにして怒っても、いいはずですが『怒ってはいけない』という禁止令が強く作用してしまうと、怒れなくなって相手を優先してしまう子供になるのです。

要するに脚本に書いてあることを忠実に演じるようになります。

禁止令とその脚本内容

HSPに関係する禁止令と脚本内容の例を挙げます。
詳しく禁止令が気になる方は以下の本を参考にしてください。

人生の99%は思い込み

交流分析であなたが変わる! 心の回復 6つの習慣

これから24個の禁止令を挙げていきます。

幼少期に記憶がある人もいれば、無意識・潜在的に自分で刷り込んだ可能性もあります。

遺伝的に作用している可能性もありますが、その場合も脚本通り演じることに変わりはありません。

次の表で右スクロールが大変な場合は、「24個の禁止令」をご覧ください。縦スクロールで読めます。

No.禁止令どんな場面か脚本内容
存在するな幼少期に虐待を受けたり、あからさまな拒絶や存在無視、あるいは「お前さえいなければ~」などと親の不幸の原因が子どものせいであるような感情を味わった。自分は価値がないと感じたり、アルコールや薬物などに依存してしまう人、リストカットをしてしまう。
健康であるな普段かまってくれない親が病気やケガの時だけ優しくしてくれた。親が病弱で寝込んでいたり、何度も入院する姿を見ていた。「ちょっとした風邪やケガでも大げさにしてしまう」、無茶な暴飲暴食、不健康な生活を続けるようになる。
信頼するな、人を信用しなくてはならない親がすぐ約束を破ったり、普段は優しいのに急に怒ったり、突然態度を変えるなどで、裏切られる経験を繰り返す。「やはり人は信頼できない」
重要であるな子どもの頃に、親から「お前はダメだ」などと否定されたり、怒られてばかり、親に自分に意見を聞いてもらえず自己主張が許されなかった。常に目立たないように心がけ、責任を負うのを嫌う逆に自信がありすぎるような人や、つねに自分のすごさをアピールするようなケースもある。
変わっていなければいけない、正気であるな子どもの頃に、頭がおかしいかのような発言や行動をした時だけ、人からほめられたり注目してもらえたりした。「あなたは変わっている」「あなたは変だ」といわれると嬉しくて、クレイジーな行動で注目を集めようとする。
親しくなるな 、近づくな子どもの頃に、親から「忙しいから後にして」「静かにして」などと距離を置かれたり、避けられたりした。人と親密になれなかったり、仲良くなると自分の方から壁を作ってしまったりする
大人になっても自分の本心やプライベートを打ち明けられない。
愛着を感じるな幼少期に、親から愛情を与えられなかったり、愛情を求めたら拒絶された、放置、無視された、虐待されたりしたことで、愛情を求めたりすることやめてしまった「私のことを愛してくれる人なんかいない」「人を愛するのがこわい」特に寂しさを感じやすく、人の愛情や好意を疑ってかかってしまう。
属するな親が非社交的で、親戚や近所との付き合いを好まなかったり、学校でいじめや仲間外れを経験した学校や職場などの集団・組織に溶け込めず、いつも一人で行動することが多くなります。
子供であるな、悲しみを感じるな子どもの頃に、親に「お兄(姉)ちゃんなんだから」と言い聞かされたり、弟や妹の面倒を見るように命令されたり責任を負ってきたりした自分の感情(悲しみ)を優先することを回避して人生の快楽はすべて怠惰だと思うように。子どもっぽい人を見てイライラしてしまう。
10(自分のことで)欲しがるな自分のために苦労や我慢をし続けている親の姿を見ていたり、「欲しいといってはいけない」「我慢しなさい」と言い聞かされていた。自分と同じ人が好きな友達の恋を応援してしまうように、自分の欲求を後回しにし、欲しがることを回避するように。
11お前であるな幼少期に、親からいつも兄弟姉妹や他の子と比較され他の子ばかりほめられたり、「だからお前はダメなんだ」と人格的に否定されたりする。つねに自分と他人を比べてしまい、強い劣等感に苛まれたり、それを否定するために過剰な競争心を抱いたりする。
12お前の性であるな「本当は、男(女)の子が欲しかった」と言われて育ったり、父(母)親不在で男(女)らしい遊びや役割など男(女)性性を身につける機会を持てなかった。同性だけの集団にいるのが苦手な人や、異性の友だちばかりで同性の友だちが少ない。
13(親から)離れるな子どもだけが生きがいで、子どもを手放したくない親から「お前がいなくなるとお母(父)さんは~」というように言われた。用が済んだらすぐに家に帰らなければと思ってしまう人や、親が一緒にいないと不安になるもしくは親がいない時だけ自由を感じる。
14目立ってはいけない、見えるな幼少期に、いつも大声で怒鳴る、すぐに暴力を振るう親の元で、親に見つかって怒られないようにしていた。目立つ存在になることは、自分の身に危険を及ぼすから自己主張もやめておこう。
15何もするな、実行するな幼少期に、しつけが厳しかったり、心配性で過保護、過干渉な親のもとで、些細なことまで注意されたりして育った。従順な子どもであろうとし続けた結果、大人になっても指示を待ち、積極性に欠け、人の意見に従ってばかりに。
16成功を感じるな、喜ぶな・満足するな子どもの頃、親からつねに「まだまだ」「もっと」「そんなんじゃダメだ」などと言われ、成功体験や達成感を感じたことがない。「まだまだ」「もっともっと」と過剰に頑張り過ぎてしまったり、やりすぎて失敗したり、身体を壊してしまったりする。
17成功してはいけない、成し遂げるな幼少期に、親から何かを成し遂げたり上手くいった時には褒められずに、逆に失敗した時に励まされたり慰められた。肝心なところで失敗し、自己破壊的な人生を送ってしまう。
18成長するな「全部お母(父)さんがやってあげるわよ」と親がなんでもやってしまったり、甘やかされて過保護・過干渉に育てられたりした。責任ある立場を任されるのは苦手に。
19セクシーであるな父親が、セクシーになっていく娘を嫌悪し、セクシーな振る舞いや身なりを禁止したり、娘と距離をとったりする。性的なことに対して極端な嫌悪感や罪悪感を感じたり、逆に「性的なことは自分には関係ないもの」と思い込んで、極端に無関心、無頓着、無防備に。
20考えるな子どもの頃に「ああしろ、こうしろ」と指示的・支配的、「親に口答えするな!」と一喝するような威圧的な親のもとで育った。占いや迷信を盲目的に信じ込む人、科学的根拠のないものを信じやすい人、人の話を鵜呑みにしてしまうように。
21楽しむな幼少期に、自由に楽しむことを許されなかったり、楽しんでいるときに「調子にのって喜んではいけない」と言われた、自ら楽しもうとしない親のもとで育った。楽しむことに罪悪感を感じたり、楽しむことをずっと後回しにし続ける傾向に。
22感謝するな幼少期に、親から「ありがとう」と言われて感謝されたことがなかったり、人に対して「ありがとう」と言ったり感謝をしない親のもとで育った。自分が”してもらっていること”には気づかずに、自分が”やってもらっていないこと”には敏感なため、不平不満を抱きやすい。
23怒りを感じるな幼少期に、親から「我慢しなさい!」と素直に欲求や感情を出すのを抑え込まれたり、「泣いて(怒って)はいけません。」と特定の感情を禁止されたりした。自分の感情を抑えこみ、物事に無関心・無感動になってしまう、またはその逆の傾向に。
24くつろぐな子どもの頃、「ダラダラしていないで、ちゃんと勉強しなさい」などと、くつろいだりのんびりしていると怒られたり、つねに忙しそうにしている親を見ていた。いつも頑張りすぎてしまい、のんびりゆったり過ごすことができない傾向に。
24個の禁止令

いかがでしょうか。一つは必ずあてはまるものがあったはずです。

覚えていなくても、無意識に親からこれらの場面で禁止令に相当する感情を味わったはずです。

もちろん該当しないものもあります。これは生育環境にも関係してきます。

私たちはこの禁止令(思い込み)に縛られ生きているのです。

つまりは性格が決定します。

禁止令をまもるためドライバーが生じる

ドライバー(Driver)とは、アメリカの臨床心理学者テイビー・ケーラー氏が名付けた、人の行動を駆り立てる衝動のことです。

誰かからメッセージを受け取ったとします。

あなたは禁止令をまもるために人を行動に駆り立たせる「~しなきゃいけない」という思い込みを生み出します。

その思い込みとは

ドライバー(Driver)とは
  1. 完全であれ(Be Perfect)→「完全であれ」は、子どもの頃、親から繰り返ししっかりやるように求められ、きちんとしていないと認められなかった経験を繰り返すことで、完全でなければならないと決断してしまうドライバーです。
  2. 他人を喜ばせろ(Please Others)→「他人を喜ばせろ」は、子どもの頃、辛いときや苦しい時にも「笑顔でいなさい」というように、自分の気持ちを我慢して人を優先させることを求められてきた人が、無意識のうちに決断してしまうドライバーです。
  3. 努力せよ(Try Hard)→「努力せよ」は、子どもの頃、親から繰り返し「一生懸命やりなさい」といわれ、常に努力することを強いられてきた人が、努力しなければ認められないと決断してしまうドライバーです。
  4. 強くあれ(Be Strong)→「強くあれ」は、子どもの頃、つねに親から「泣くな」「こらえなさい」、それくらいの痛みくらい「我慢しなさい」と言われ続けた人が「強くなくてはいけない」「弱さを見せてはいけない」と決断してしまうドライバーです。
  5. 急げ(Hurry Up)→「急げ」は、子どもの頃、親からつねに「早くしなさい」「もっと急いで」と繰り返し言われ続けた人が「早くしなければいけない」「急がなければいけない」と決断してしまうドライバーです。

例えば、

①完全であれ
  • 会話をしている時、人の話を遮ってでも 相手の考えを訂正したり、自分の意見をはっきり述べたい、という衝動がある。
  • 何をしても、これで十分だろうかと不安を感じたり、念のために何かしておきたい衝動に駆られる。
  • ここでやめておけばと思いながらも、ついつい一言余計な事を言ってしまう。

続いて「②他人を喜ばせろ」です。HSPは関係あります。

②他人を喜ばせろ
  • 話をしている時「ね、そうでしょ」のような同意を求める言葉や、「これでよろしいでしょうか」のように相手の機嫌を伺う言葉が多い。
  • 何事につけても「他人を十分満足させているか」「私は気配りが足りないのではないか」と気になる。
  • 大勢の前で出しゃばらないように気をつけている。目立つ行為はしたくない。
  • 話す時、他の人に比べうなずく回数が多い。

続いて「③努力せよ」です。HSS型HSPは関係あります。

③努力せよ
  • 会話をしている時「できるだけやってみます」「やってはみますが」など責任をぼかす表現が多い。
  • 質問にズバリ答えず、曖昧な答え方、間接的な答え方をしてしまう。
  • 何事も「努力しなければ」「努力してればなんとかなる」と自分に言い聞かせる。

続いて「④強くあれ」です。内向型HSPは関係あります。

④強くあれ
  • 他の人と比べ、動きがぎこちなく、堅苦しい。
  • 感情を表現するのが苦手で、「別に」「何でもないよ」など、感情を抑圧するような言葉をよく使う。
  • 自分の弱みを他人に見せたくない。
  • 話をする時、声の抑揚がなく、単調で機械的である。
⑤急げ
  • 会話をしている時、他人が話し終えるのを待てずに、他人が話し終える前に遮るように話してしまう。あるいは、そうしたい衝動を感じる。
  • 他の人と比べ、常にせかせかしている。
  • 何をしていても「時間内にやり終えられないのではないか」という不安を感じる。
  • 貧乏ゆすり、指で机をたたくなど、身体の一部を小刻みに反復的に動かす癖がある。

という内容です。

HSPの定義

エレイン・アーロン博士によるHSPの定義はみなさんご存知だと思いますので、割愛します。

私は内向性、共感性が強い人と定義しています。

特に『怒ってはいけない』『目立ってはいけない』などの禁止令を自分に課している人をHSPとします。

このあと触れますが、

・知マイナス
・情マイナス

が強くあらわれていることをHSPと定義します。それぞれ別の性格要素になります。

人の性格を6つに分類する

先ほど禁止令にふれました。しかし性格に直結する要素を集約すると6つに分類できます。

つまりは6つの人生脚本があらわす性格です。みんな何かしらの禁止令を自分に課しています。

HSPもそうでない人も必ず当てはまります。どれが強いか弱いかでHSPになるのかそうでないのか決定します。

私は以下のように分類しました。

それは

6つの人生脚本があらわす性格
  • 知(プラス)
  • 知(マイナス)
  • 情(プラス)
  • 情(マイナス)
  • 意(プラス)
  • 意(マイナス)

です。

プラス、マイナスにいい悪いはないです。プラスは男性、マイナスは女性に多いという程度で構いません。

とはいえ、いきなりプラスとかマイナスといわれてもピンとこないですよね。

そこでざっくりイメージしやすくするために、それぞれの違いを説明したいと思います。

知プラス・・・有能感を味わいたい
知マイナス・・・有能感を味わいたくない(目立ってしまうから)※HSPはこっち

情プラス・・・親密感を味わいたくない
情マイナス・・・親密感を味わいたい(仲良くしたい)※HSPはこっち

意プラス・・・使命感を持って取り組みたい
意マイナス・・・使命感を持って取り組みたくない (自由でいたい)※HSS型HSPはこっち

というイメージです。

6つの性格

そして重要なのは、この要素は誰しも全て持ち合わせているということです。

どの人生脚本要素を演じる頻度が高いのか、はたまた弱いのかで性格が成立しているかと考えてください。

すると組み合わせにして、720通り存在することになります。※専門的にはもっとありますが、複雑なのでここでは触れません。

例えば、こんな図で表現できます。青いバーの長い性格タイプがその人の性格のベースとなります。

6つの性格バーテンプレート

何が言いたいのかと言うと、最も長い部分があなたの性格を強く表しているということです。

ここでHSPの生きづらさを成立させる、以下の2つのポイントがあります。

それは

生きづらさの2つのポイント
  1. 知マイナスが上位にくるほど生きづらさが高くなる
  2. 知マイナスと情マイナスが隣り合っている

です。

そして知マイナス(緑)と情マイナス(ピンク)が隣り合っていると生きづらさをはっきりと自覚できます。

さらにこの二つが上位に存在すること(バーが長いと)が生きづらさを際立たせます。

ちょうど情マイナスは生きづらさの要因である知マイナスをバックアップする役割があります。

ここから先は特にピンクに注目してください。

具体例を見ていきましょう。

[内向性優位なHSP]

これはもっとも生きづらさが強いHSPハードタイプです。知マイナスがトップ、つまり内向性が優位になっています。

なぜ生きづらいかというと「目立ってはいけない」禁止令を自分に課しているからです。言い換えると、あなたのそばに誰かがいるだけで緊張感があります。

つまりは会社にいるだけでストレスを感じ、疲れます。

[共感性優位なHSP]

共感性が優位な情マイナスが上位にくるHSPソフトタイプです。内向的ではないが、生きづらさは自覚しています。

さきほどとの違いは知マイナス(緑)と情マイナス(ピンク)が入れ替わっただけです。

こちらは「目立ってはいけない」禁止令ももちろんですが、「相手を喜ばせなければならない」禁止令が演出する脚本を優先します。

これでHSPに内向的な人とそうでない人がいるのも納得いただけるのではないでしょうか。

[HSPでない内向的な人]

共感性をあらわす情マイナスが弱い(一番下)タイプになります。

このタイプの人も生きづらさを感じているので、内向性をあらわす知マイナス(緑)はその要因となっていることがわかります。

[HSS型HSP]

HSS型HSPも意マイナス(黄色)の下をHSP要素である知マイナス(緑)と情マイナス(ピンク)がバックアップしているので、生きづらさを自覚しているということになります。

子供の時は全員、意マイナス(黄色)が強くあらわれ基本ポジティブです。

ところが大人になっても知マイナス(緑)と情マイナス(ピンク)がポジティブな部分の足を引っ張ってきます。

[HSPに類するパターン]

このパターンも生きづらさを感じている可能性があります。

理由は知マイナス(緑)と情マイナス(ピンク)が上位(2番目と3番目)に存在するからです。

[理想的パターン]

最後に理想的とされるパターンを紹介します。

上位3つまでは共感性もあり、冷静さ、ユーモアももっている性格パターンです。

有名人でいうならばアナウンサーの水卜麻美さんや弘中綾香さんの例が挙げられます。

性格要素の4番目以降は任意です。知マイナスが6番目にくると生きづらさは低くなります。

性格は簡単には変えられないので、強制しろという意味ではありません。

禁止令が性格にどう影響するのか

禁止令はその存在に気が付かない限り、どんなに頑張っても逆らうことはできないでしょう。

なぜかというと禁止令を守ることが、その人にとって心の栄養になるからです。

禁止令と逆のことをするとストレスになります。

もはや人生脚本といっても過言ではありません。それほど強力なのです。

大人になればなるほど、それまで生きてきた期間を経ていますので認知のクセがついてしまうというのが実情です。

禁止令を知ることで、自分の認知のクセを認識することはできます。

禁止令と6つの性格の相関

では次に6つの性格と禁止令はどんな相関があるかについてです。

HSPを含め、人間は以下のプロセスを経てどのような行動をとるのかが見えてきます。

メッセージ→禁止令→ドライバー(拮抗禁止令)

ここでいうメッセージとは人と人がコミュニケーションをする際の言葉やしぐさ、態度、表情といった言語外のものも含みます。

ドライバーとは拮抗禁止令とも呼ばれます。
禁止令をまもるために反発的に「○○しなければならない」という構えになることを意味します。

そして以下が6つの性格が形成されるベースモデルになります。

横にスクロールするのが、大変な方はこの表のあとに同じ画像を用意したのでご覧ください。

性格タイプ主要な禁止令ドライバー
知プラス9.子供であるな、悲しみを感じるな①完全であれ(自分が)
情プラス6.親しくなるな 、近づくな④強くあれ(相手が)、⑤急げ
意プラス3.信頼するな、人を信用しなくてはならない①完全であれ(相手が)
知マイナス17.成功してはいけない、成し遂げるな④強くあれ(自分が)
情マイナス23.怒りを感じるな②他人を喜ばせろ
意マイナス18.成長するな③努力せよ

6つの性格と禁止令

6つの性格とドライバー

知マイナス(内向性優位HSP)の禁止令

HSPに関して細かく見ていくと、次の禁止令が関係してきます。

知マイナス
  • 4.重要であるな
  • 6.親しくなるな 、近づくな
  • 8.属するな
  • 14.目立ってはいけない、見えるな
  • 15.何もするな、実行するな
  • 17.成功してはいけない、成し遂げるな
  • 20.考えるな
  • 21.楽しむな

これらの禁止令を1番目に課している場合、あなたは内向的な性格になります。

特に「17.成功してはいけない、成し遂げるな」は最初に自分に課している禁止令になります。

最初が重要です。最初に課した禁止令はあなたの性格のコア(最も強い)になるからです。

それ以外の禁止令は「17.成功してはいけない、成し遂げるな」を強化する禁止令になります。

ピンとこない方は「14.目立ってはいけない、見えるな」の禁止令なら、あてはまることでしょう。

例えば、誰かから注目されるのをストレスだと感じませんか?

なので服装も目立たないように地味目、飲み会でも目立つのが嫌だから途中で帰る。

会議などでも目立ちたくないから発言はなるべくしたくない。

目立つことは「17.成功してはいけない、成し遂げるな」に違反するということになります。

私は結婚式などで主役になる場面は、想像しただけでストレスです。

知マイナス(内向性優位HSP)のドライバー

日常生活で「成功してはいけない」という禁止令をずっと守れるかといわれたら無理だと思います。

成功することを要求される場面は学校でも会社でも当然さけて通れません。

でも禁止令はまもらないと性格の一貫性が保てなくなります。

つまりは自我が崩壊するということです。

そんなときに知マイナスがとる手段が「強くあれ」というドライバーになります。

これは自分に対して「強くあれ」とふるまうように禁止令に拮抗します。

例えば、会社の面接を想像してください。

会社の面接というのは自分の能力をアピールする必要があります。

つまりは「成功しなくてはならない」場面です。

内向的な知マイナスは自分に強さを求め、成功してはいけないという禁止令に拮抗してなんとかその場を乗り切るという行動をとります。

別の例でいうと、内向的で有名なキアヌ・リーブスは俳優業という「目立つ」仕事をしています。

その矛盾を解消するために自分に対して「強くあれ」という禁止令に対抗する行動をとります。

これはパソコンにアプリをインストールするという感覚に近いです。

情マイナス(共感性優位HSP)の禁止令

情マイナス
  • 1.存在するな
  • 2.健康であるな
  • 4.重要であるな
  • 10.(自分のことで)欲しがるな
  • 11.お前であるな
  • 13.(親から)離れるな
  • 18.成長するな
  • 23.怒りを感じるな

これらの禁止令を1番目に課している場合、あなたは共感性のある優しい性格になります。

もちろん内向性も2番目にありますが、共感性が性格のコア(最も強い)になります。

特に「23.怒りを感じるな」は最初に自分に課している禁止令になります。

それ以外の禁止令は「23.怒りを感じるな」を強化(支援)する禁止令になります。

例えば、両親がしょっちゅう喧嘩をしていて、二人の仲をとりもつために自分を犠牲にする経験はなかったでしょうか。

二人の仲が悪くなると自分が生存できない危険があるため、そこで自分が悪かったと自分を責めることで仲を取り持つわけです。

実生活では学校や会社でギスギスした雰囲気が苦手、自分を拒絶するような言動にストレスを感じるようになります。

なので逆に子供や動物、困っている人を助けたいという慈悲の心が強いです。

情マイナスは女性に多く、男性は相対的に少ないです。日本では情マイナスが一番多いです。

日本はよく親切な国だと外国から言われることがありますが、この性格が日本を支えている可能性は十分にあります。

なので自分を責める必要はありません。自信をもっていいです。

情マイナス(共感性優位HSP)のドライバー

「23.怒りを感じるな」の禁止令を守るためにとる情マイナスのドライバーは「相手を喜ばせよ」です。

怒りを感じると、相手をよろこばせることで性格の一貫性を保っています。

怒りは発散する方が健全かもしれません。しかし、情マイナスは「怒ってはいけない」のです。

怒ってしまうと禁止令に違反するので、相手を喜ばせるというドライバーを発動させます。

例えば、正当な理由で怒ってもいい場面でも、苦笑いしてその場を丸く収めるといった経験はなかったでしょうか。

2014年に東京都議会で少子化問題を議題にした塩村あやかさんに「早く結婚した方がいいんじゃないか」とヤジが飛んだ場面がありました。

このヤジは怒っても正当な理由になりえます。しかし塩村都議(当時)は苦笑いしました。

まさに「怒りを感じるな」へのドライバー「相手を喜ばせよ」が発動した瞬間です。

リンクが切れていたら申し訳ありません。

ちなみにHSPが怒るとどうなるかというと、周囲の人が引きます。

なぜかと言うと、「怒り」の感情を発散せずため込むからです。

私は一度、自分でもびっくりするくらい激怒したことがあります。

自分の機嫌の悪さを他人にあたる人が会社にいました。

その人はドラえもんのジャイアンのような人で、
「ムシャクシャするから殴らせろ」といったらわかりやすいかもしれません。

こちらは何があったかは知る由もありません。私にとっては怒るに値する正当な理由でした。

誰かが一方的に責められている姿についにイラっとして、感情が暴発しました。

それ以来、相手を喜ばせることは自分にモヤモヤ(我慢)が残ることだということを学びました。

相手を喜ばせるのはほどほどにした方がいいです。

6つの性格の心理的欲求

続いて6つの性格の心理的欲求がどうなっているのかについて触れていきます。

これを満たしている限り、心の健康が保たれるということです。

HSPに関しても生きづらさは解消されます。

右にスライドするのが大変な場合は、このあと画像で表示するのでそちらをご覧ください。

性格タイプ5つの私心理的欲求
知プラスA(冷静な私)[仕事の承認]、[時間の枠組み]
情プラスCP(厳しい私)、FC(自由な私)[事を起こすこと・起きること]
意プラスCP(厳しい私)[仕事の承認]、[信念・確信]
知マイナスAC(順応した私)[自分だけの時間・空間]
情マイナスNP(優しい私)[一人の人間として受け容れられること]、[感覚的な心地よさ]
意マイナスFC(自由な私)[楽しい接触]

6つの性格と5つの私

6つの性格と心理的欲求

私がHSPと定義している

知マイナス(緑)=自分だけの時間・空間

情マイナス(ピンク)=一人の人間として受け容れられること、感覚的な心地よさ

HSPはこれらに該当するはずです。

それぞれの性格の心理的欲求について詳しく紹介します。

知プラス

[仕事の承認]

  • 仕事に対して責任感が強い。目標を設定し、仕事の効率的な手法に対して承認されることを望みます。

[時間の枠組み]

  • 時間を大切にし、自分が計画した予定通りことが進むことを望んでいます。
情プラス

[事を起こすこと・起きること]

  • エキサイティングなことが起きたり、自分が起こすことを望んでいます。 例えば、興行したり会社を立ち上げたりです。誰も成し遂げていないことで一番になること。ギャンブルで満足する人もいます。
意プラス

[仕事の承認]

  • 仕事に取り組む姿勢、とくに熱意、やるきに対して承認を得られることを望んでいます。

[信念・確信]

  • 自分が大事にしている言葉や価値観をもって、自分がこれでよしと確信することを望んでいます。

以下はHSPに該当します。

知マイナス

[自分だけの時間・空間]

  • 誰にも邪魔されない、迷いが生じないよう一人になれる空間で時間を過ごすことを望みます。

以下もHSPに該当します。

情マイナス

[一人の人間として受け容れられること]

  • 自分が相手の関係性において一人の人間として大事に扱われるということを望みます。

[感覚的な心地よさ]

  • 大事な人と落ち着いたカフェで過ごしたり、旅行、買いもの、温泉、おいしいものを食べること、マッサージをうけたり、アロマを楽しんだりすること。

以下はHSS型HSPに該当します。

意マイナス

[楽しい接触]

  • 面白い・楽しいことに触れたり楽しんだりすること。例えば、イベント(ゲーム、キャンプ、ハロウィーンパーティー)へ参加したりすることを望みます。

どんな特徴があるのか

それでは、それぞれの性格にどんな特徴があるのか見ていきます。

6つの性格と特徴
  • 知プラス
    感情に左右されない冷静さと、論理的思考力の持ち主。時間通り物事が進むよう計画的に実行できる。
  • 情プラス
    即断・即決する行動力に優れている。誰もやりたがらない危険な仕事も高い報酬のためなら挑戦できる。
  • 意プラス
    洞察力・判断力に優れている。自分の信念・価値観も基づき周囲の人たちを統率し、リーダーシップを発揮できる。
  • 知マイナス(HSP)
    内面に自分の世界があり、想像力が豊かで内向的。一人の時間と空間が成立すれば、気の遠くなる細かい作業も実行できる。
  • 情マイナス(HSP)
    共感性が強く世話好きで優しい。だれかが困っている弱っている存在に雰囲気を察知して手を差し伸べられる。
  • 意マイナス(HSS型HSP)
    既成概念にとらわれることなく自由なアイデアを生み出すことに優れている。直感力・ユーモアに優れ、みんなを笑顔に変えてしまう。

これだけですと、伝わりにくいと思いますので現実社会ではそれぞれのタイプがどのような職業に就く傾向にあるのか見ていきます。

6つの性格と職業

6つの性格と職業

有名人

有名人だとどんな人が当てはまるのか、まとめます。

性格タイプ有名人
知プラス林修、羽鳥慎一、イチロー、野村克也、五郎丸歩
情プラスGACKT、堀江貴文(ホリエモン)、長渕剛、和田アキ子、大黒摩季、広瀬香美
意プラス大谷翔平、羽生結弦、池上彰、関口宏、芦田愛菜、宮崎駿
知マイナスキアヌ・リーヴス、辛酸なめ子、栗原類
※基本メディアにでないので内向的な人だと思ってください
情マイナス渋谷凪咲、尾木直樹(尾木ママ)、小沢 一敬(スピードワゴン)、太宰治、鈴木杏樹
意マイナス明石家さんま、フワちゃん、滝沢カレン、篠原涼子
※お笑い芸人に多い
性格タイプと有名人

余計伝わりにくいかもしれませんが、アニメのキャラクターだと

になります。

強いストレスにさらされるとどうなるか

人が強いストレスにさらされると、本性がさらけだされます。

触れられたくない感情を必死に守るからです。その感情とは

※HSPは知マイナス、情マイナスに注目してください。

強いストレスにさらされると
  • 知プラス
    何かを失うことによる悲しみを味わいたくないです。例えばお金、時間、大切な人を失うことへの悲しみです。
  • 情プラス
    親密感を味わいたくないです。相手と親密になる必要がないので、時には相手を欺いたり、窮地におとしいれることもあります。
  • 意プラス
    恐れという感情を味わいたくないです。いつも堂々としているのはこのためで、自分の信念によってこれを成立させています。
  • 知マイナス(HSP)
    有能感を味わいたくないです。有能感を味わうと目立ってしまうので、これを避けるために一人になりたがります。
  • 情マイナス(HSP)
    正当な理由による怒りを味わいたくないです。明らかに起こってもいい場面でも、苦笑いして自分の感情を抑えます。
  • 意マイナス(HSS型HSP)
    本当に申し訳ないという感情を味わいたくないです。自分が責任を追及されても茶化して、その感情に触れないようにします。

です。

その結果どうなるかというと、こうなります。

知プラス

[心理的欲求を満たせないと]

  • 時間通りことが進まなかったり自分の計画を阻害する場面に直面すると、「思考停止しているバカなやつだ」という感情がうまれます。 普段は冷静ですが、相手が自分のようにきちんと考えないことに対してフラストレーションを伴う怒りをぶつけます。 最終的には相手を管理しだします。相手から仕事をうばってでも、自分がやってしまいます。なので過労死のリスクがあります。
情プラス

[心理的欲求を満たせないと]

  • 感情が爆発し、大声で相手を恫喝したりします。 ルールを守らなかったり、相手の不備を見つけては事が炎上するように焚きつけたりします。 詐欺、殺人、おあり運転、万引きなどニュースで報道されることもあります。
意プラス

[心理的欲求を満たせないと]

  • 自分の価値観・信念は絶対だと頑固になり独善的になります。 真面目に取り組まない相手のミスに目がいってしまい、いい面よりも悪い面にフォーカスする傾向になります。 自分は悪いと思っていないけれど、自分の信念が正しいという思い込みから信条的確信犯になることもあります。

以下は内向型HSPに該当します。

知マイナス

[心理的欲求を満たせないと]

  • 誰とも交流を持たず、引きこもり状態になってしまう。 こうなると誰ともコミュニケーションをとれなくなって、報連相ができなくなる。 最終的には何をしたらよいか途方にくれ、一人取り残された状態に。

以下もHSPに該当します。

情マイナス

[心理的欲求を満たせないと]

  • 相手を優先しだして相手のいいなりになってしまう。相手の関心を引くためにわざと失敗したり、ダメな自分を演じ始める。 暴飲暴食、アルコール、刺激物がやめられなくなる。 自分は誰からも受け容れられないことに拒絶感を持ち(生理的にムリ)、自傷行為に及ぶことも。

以下はHSS型HSPに該当します。

意マイナス

[心理的欲求を満たせないと]

  • 相手に責任を転嫁して不満をぶつけます。エネルギーが切れ、電池が切れたようになります。 楽しさを追求しようとするあまり、周りから反感を買うことがあります。 SNSで炎上、線路に石をおいたり、放火したりする愉快犯になることもあります。

6つの性格別のふるまい

心理的欲求を満たせなくなると、ストレスが生まれます。

生物にとってストレスは命を衛るために必要なメカニズムです。

6つの性格がどうやってこのストレスを解消しようとふるまうのかについて分類します。

簡単にいうと私はOKかそうでないか。相手がOKかそうでないか。の4通りです。

つまりは、

私はNG・・・自分を責める傾向
あなたはNG・・・相手を責める傾向

になります。

HSPは私はNGという構え(ふるまい)になることを認識しておいてください。

6つの性格でそのパターンを示すとこうなります。

特にHSP(知マイナス、情マイナス)は強いストレスを抱えると『私はNG、あなたはOK』というふるまいを示します。

6つの性格タイプのうち自分を責める傾向の2つを強く持っている。これが生きづらさの原因です。

性格タイプふるまい
知プラス私はOK、あなたはNG
情プラス私はOK、あなたはNG
意プラス私はOK、あなたはNG
知マイナス私はNG、あなたはOK
情マイナス私はNG、あなたはOK
意マイナス私はOK、あなたはNG

4(あなたはNG)対2(私はNG)でHSP以外は基本的に強いストレスが生じた際、相手にぶつける傾向があるということです。パワハラのリスクが存在します。その受け皿として対象がHSPになることもあり得ます。

世知辛い世の中ということがお分かりいただけたでしょうか。

逆にHSPが我慢していることで世知辛い世の中に歯止めをかけていることがわかります。

この点を覚えておいてください。

内向性・共感性の見分け方

その前にチェック診断で自分がどのタイプかチェックしてみることをお勧めします。

これは5分程度でできるものではないので、時間がない人は読み飛ばしても構いません。

「HSP(内向的)」と出た場合は内向性優位、
「HSP(エンパス)」と出た場合は共感性が優位になります。

ストレス状態で判定する(時間がない人向け)

HSPが強いストレスに瞬間的に直面すると以下の様に分かれます。

ご自身がどちらに当てはまるかで判断して構いません。

知マイナス(内向性優位)
固まった無表情

こちらのタイプが優位の人はこんなことを経験しているはずです。
・引きこもりを経験した。
・人間関係をリセットしたことがある。

情マイナス(共感性優位)
ひきつった苦笑い

こちらのタイプが優位の人はこんなことを経験しているはずです。
・過食(刺激物・オーバードーズ)
・自分が好かれているかミスをして相手を試す
・自傷衝動に駆られたことがある

どちらも当てはまる場合は、頻度の高い方を採用してください。

なぜHSPは生きづらいのか

6つの性格のうちHSP固有の強く自分を責める2種類の人生脚本があるからです。

あと相手との認知のずれ、心理的欲求が異なるためストレスを感じます。このストレスが生きづらさにつながります。

それが『私はNG、あなたはOK』の構えです。

知マイナスと情マイナスが隣り合うとその作用は強くなります。

特に内向性が強いと生きづらいです。理由はHSPでない内向型の人もいきづらさを主張しているからです。

私はNG、あなたはOK

ではどんな状況でHSPは「私はNG、あなたはOK」という構えになるのでしょうか。

非HSPはこのような構えになりません。逆です。これがHSPが生きづらいと感じる明確な原因です。

どんな場面でそうなりやすいかというと次のような場面です。

知マイナス(内向性)

例えば自分が目立ってしまう場面です。

  • みんなが見ている状況でスピーチや司会を任された
  • みんなが注目している状況で過度な期待をされる
  • 指示内容があいまいで話がよくわからない
情マイナス(共感性)

例えば拒絶感をもってしまう場面です。

  • 自分がその場に受け入れられていないと感じる
  • あいさつしたのに周囲から返事がない
  • 自分や他の人が傷つく言い方や否定的な意見を目の当たりにした

会社での生きづらさ

会社が男性性寄りの世界でまわっているからです。

HSPの性格は女性に多い特徴があります。

男性性とは以下の3つの能力(性格)です。

HSP(HSS型も)はこれらが苦手なはずです。

会社で必要な3つの能力
  • 管理能力(知プラス)
    =効率性・段取り力
  • 行動能力(情プラス)
    =即断即決力・新規開拓力
  • 判断能力 (意プラス)
    =リーダーシップ・判断力

上記の様に相手にはできていて自分ができていない場面に直面したことはないでしょうか。

もしくは相手からこれらの苦手な部分を指摘されたことがあるのではないでしょうか。

それによって「私はNG、あなたはOK」と自分を責め、自己肯定感が下がり、生きづらさを感じます。

例えばこんな場面です。
  • 時間通りに仕事を終えられない
    自分のペースで取り組みたいHSPに対して、効率よく仕事をこなす知プラスから「遅い」と仕事を取り上げられて過度に管理されてしまう。
  • ちょっと後にしてもらえる?
    知プラス、意プラスがもつ仕事における重要度があなたより優先されているから、HSPは大事にされていないと感じてしまう。
  • 圧が強い、声が大きい、周囲の面前で叱責
    情プラスのもつ相手に強さを求める言動がHSPに自分は強くならなくてはいけないという緊張感と不安感を与えてしまう。
  • 自分に注目が集まるような場面
    会社組織に所属していると自己紹介、会議の司会、自分に注目があつまる場面は節目節目にあるので、ストレスになる。

対性格別の生きづらさ

HSPが学校や会社でいきづらさを感じるのは相手との認知のズレが原因です。

特に会社で出世コースを希望しているHSPはギアを1段も2段も上げないとやっていくことは難しいでしょう。

なぜならHSPの仕事への承認欲求があるわけではないからです。

相手と自分を比較して、自分を責める構図ができやすいです。

私はそのような生き方はかなりしんどいと思います。

自分は自分、相手は相手と割り切ることが重要だと考えています。

なので安心して働ける環境や働き方を模索した方がHSPのためだと考えています。

例えばこんなことで生きづらさを感じます。

知プラス
  • HSPは計画的に物事を効率よくこなすことが得意ではありません。知プラスは逆に得意です。そこに認知のズレが生じます。知プラスは何をするにも時間を大事にします。対してHSPは自分のペースでないとストレスになります。このタイプの人と対話する場合は時間や数字をメッセージに含め、相手に結末を予期できるコミュニケーションをとるよう心掛けてください。
情プラス
  • HSPはハイリスク・ハイリターンなことには手をだしません、対して情プラスは危険だけど高報酬といったエキサイティングなことに関心があります。そして何よりせっかちです。この点においてもマイペースなHSPと認知のズレが生じます。このタイプからメッセージを受け取ったらできるだけ早くリアクションしてください。身の危険を感じた場合は、距離をとって下さい。
意プラス
  • HSPは迷いながらも時間をかけてものごとを判断します。対して意プラスは判断に迷いません。普段から自分の意見・価値観を持っているため、意見のない人を苦手とします。時間をかけて決断するHSPと認知のズレが生じ易くなります。さらに相手に求める要求水準が高めです。このタイプからメッセージを受け取ったら、できない場合はできないとはっきり伝える必要があります。HSPはできないと答えることに罪悪感が生じるかもしれませんが、後でトラブルになるよりかはよっぽどマシです。
意マイナス
  • HSPは目立つことに抵抗があります。対して意マイナス(HSS)は目立つことにあまり抵抗はありません。そして好奇心が強いので、HSPは目立ちたくないので相手からするとどんな人なんだろうかと関心の対象になりやすいです。何かとプライベートにまで関心を持たれ、目立ってしまうことでストレスとなる場面が予想されます。ユーモアのあるリアクションで返すのがベストです。

HSPは結局どうしたらいいのか

【心理的アプローチ】

まず自分の心理的欲求を満たしてください。
そうでないと相手に余裕をもって対応できなくなります。

なので何の根拠も持たなくてかまいません。とにかく自分にOK(許可)してください。

「私もOK、あなたもOK」になるために以下のモデルを参考にしてください。

私もOK、あなたもOKになるために
  1. 『私はNG、あなたはNG』
    →もはや何にも感動しなくなります。人の幸せも受け付けない。
  2. 『私はNG、あなたはOK』
    →HSPはココ
  3. 『私はOK、あなたはNG』
    →非HSPはココ
  4. 『私はOK、あなたはOK』
    →全ての人が目指す状態

この順番が重要です。
②から④へOKの領域を拡大していってください。
③はスキップできるのであればそれで構いません。
①は絶望的です。ここに落ちていってはいけません。

そのためにできるHSPの絶対法則は以下の通りです。

HSPの絶対法則

[一人の時間・空間を確保する]

  • 例えば、一人でできる好きなことに集中する。美術館、図書館、ドライブ、映画、読書など一人で楽しむ。だれかと一緒は疲れるだけなので、余裕があるときに限ります。

[一人の人間として受け容れられること/感覚的な心地よさを大事にする]

  • 例えば、大事な人と過ごす、旅行、買い物、アロマ、温泉、マッサージ、カフェ、動物と触れ合う。子供と触れ合う。あなたを否定的に扱う要因がないことが重要です。

すると非HSPからの攻撃を真正面から受け取らなくて済みます。

【身体的アプローチ】

脳と腸が相関を持っていることが近年明らかにされてきました。HSPのいきづらさに関係がある物質が不足している可能性があります。

それは何かというと私たちが脳で幸せを感じるもとになる「幸せ物質」であるセロトニンです。

そこでセロトニンを増やすアプローチを紹介します。

多細胞生物の中でも最も原始的な生物には脳がありません。

人間には脳がありますが、その名残で腸でセロトニンが作られそれが脳に伝達されている役割はまだ健在のようです。

そこで私は腸内細菌を2週間増やす試みをしました。

それは

・腸内環境を整える
・定期的に運動する

の二つです。

運動をやりたくない場合はコンビニでヤクルト1000を買って飲んでください。

寝る前90分がお勧めです。90分後にちょうど眠くなって次の日感じていたストレスがすっきりします。

ただしパッケージにも書いている通り、効果は一時的です。

現在わたしは腸内細菌サプリを買って飲み続けています。Renew Lifeのアルティメットフローラはいまのところ効果があります。

食物繊維が細菌のエサになるとのことでalpro オーツミルクも飲んでいます。

実践しないころよりも悪くはなっていませんので、間違いはないです。

【行動的アプローチ】

HSPだけが生きづらさを感じているわけではありません。しかし、なぜ非HSPが生きづらさを感じていないように見えるのでしょうか。

それは非HSPがこんな行動をとっているからなんです。これを知っていれば生きづらさは軽減するでしょう。

非HSPの行動

[知プラス]

  • 常に事態が管理できるよう準備しているからです。事態がどうなるかわからない場面でも選択肢をいくつも用意しています。うまくいった場合とそうでない場合にあらかじめシナリオを用意しています。どちらに転んでも不安になることはありません。

[情プラス]

  • このタイプは人と仲良くなろうとか考えていません。だから嫌われても仕事で成果がでていれば関係ないです。死ぬこと以外かすり傷という心構えでいます。嫌われる勇気を持ち合わせています。

[意プラス]

  • 急に話を振られてもスピーチをできる人が多いです。例えば、芸能人が会見でよく意見を求められているシーンを見たことがあるかもしれません。このタイプの人が緊張を感じさせず受け答えできているのは、常日頃からニュースなど本から自分ならどうするかといった基準・価値観を持っているからです。

[意マイナス]

  • このタイプの人は物事を好きか嫌いかで判断しています。HSPは相手がどう感じるかで行動しています。意マイナスはやりたくない場合、はっきりと断ることができます。あとで引き受けなかったと後悔することが少ないです。

自己肯定感が回復してきたら

『私はOK、あなたはOK』になったら、徐々に禁止令のブロックを外しにかかってください。

例えば、あなたは学校の授業であまり目立ちたくないから先生の視線を外していたかもしれません。

でも心に余裕があった場面では挙手した記憶はないでしょうか?

あのころを思い出してみてください。

内向的なままでいいけど、外向的に振舞えた方が便利なのは間違いありません。

仮に一瞬でも外向的にふるまえるのであれば、その逆は簡単です。普段通りやっていればいいのだから。

筋トレのように少しづつ目立つことや有能感に触れてみることをおすすめします。

どうしてもできません

どうしてもできませんというHSPには逃げ道を用意してください。

逃げ道というと聞こえが悪いかもしれません。ですが、まずは自分にOKを出さなくてはなりません。

会社はやめてもOK

退職代行を検討してください。
私は一度辞めたことがあります。

当然会社には申し訳ないといった感情はありました。しかし、自分がいなくても会社は回るので知ったことはありません。

辞めたことで、メンタルは安定しました。自分を見つめなおし、もう一度会社に就職することができました。

生活はどうするんだ

できれば、失業手当が支給される要件を満たしてから退職することをお勧めします。

収入が絶たれると、不安感が先に立ってしまうからです。

やめた後でも就労移行支援、就労定着支援という福祉サービスがあります。

参考:HSPが仕事で「うつ」になって辞めても大丈夫【就労移行支援】

このサービスのいいところは専任のスタッフさんがついてくれて、会社に就労後も定期的に相談を受けてくれます。

就労後も会社と労働環境について会社と交渉してくれたことで、今も仕事をつづけています。

それも無理なら一人でできる仕事(ブログやWEBライターなど)がいいと思います。

AIが発達したおかげで、仕事の効率はアイデアに専念できる時代に突入しました。

インターネット環境が発達したおかげで内向的な人間には選択肢が増えたのが朗報だと考えています。

家族がうるさいです

内向的な人は自宅にいる時間が多くなることが、予想されます。家族と同居している場合は、家族から何か言われることもあると思います。

最終的には自分にNGしてくる要因は親でさえも裏切ることが必要です。理由は事態が悪化するからです。

常に自分が生きやすい環境に持っていくことが重要だと考えています。

自分が幸せになることが先決なので、嫌われる勇気も時には必要です。

他人の目を気にしていると行動ができなくなるので、徐々に禁止令(思い込み)を解除していってください。

参考:交流分析による人生脚本の書き換え方【HSPに絡めて解説】

そして自分のペースでやること、徐々に自己肯定感を取り戻してください。

結論

HSPを縛っている禁止令があなたの思い込みから生きづらさを生み出していたことが伝わりましたか。
まとめますと、HSPに必要なことは

HSPのトリセツ

私もOK、あなたもOKになる

  1. 一人の時間・空間を確保する
  2. 一人の人間として受け容れられること
  3. 感覚的な心地よさを大事にする

これを守ってください。
どうでしょうか。最初に見た時より意味が変わってきませんか。

今回の話のつづき、特にHSPと非HSPの違いをもっと詳しく知りたいかたは、「あなたがHSPに生まれた理由」をご覧ください。KindleUnlimited(読み放題サービス)なら無料で読むことができます。

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