HSPは周囲から人が嫌いなのかという印象を持たれることがあります。
もともと人が嫌いなのはなくて、人と関わり合いをもったときに嫌な思いをした経験が強烈な記憶に残りそれが原因で人を避けるようになるのです。
HSPは過去の記憶からネガティブな方を優先して思い出す傾向があると考えます。
だから人を避けるようになる。
これが人嫌いと言われる理由です。
HSPはネガティブな記憶を消し去ることが難しいです。
これはこれまでHSPが生き残ってきた才能のひとつだと思います。
危険な状況からいち早く距離を置く、これがHSPの生存戦略だと考えます。
今は捕食される危険な状況はなくなってきましたが、比較的安全な日本ではこれが少々不利に働きます。
HSPはもともと人嫌いではありません
HSPには人と関わりたい、支えたいといった愛情深い一面と 一人になって想像にふけりたいという一面を備えています。
感受性が優位なHSPはむしろ人に愛情もって接したいという心理があります。
人が嫌いどころか好きな人とはずっと一緒にいたいという思いがあります。
ところが内向性優位なHSPはむしろ逆で、周りに人がいると一人で想像にふけることができないので 邪魔になります。
誰かと一緒にいたいのに一人になりたいという矛盾が生じてしまうのです。
HSPはこのジレンマを抱えたまま社会で生きているわけです。
HSPはもともと人が嫌いなわけではなく、むしろ一緒にいたい気持ちがあります。
人に優しさを持って接していても、相手からは受け入れられないことがあるわけです。
気を遣ってこちらが良かれと思ってしてあげたことが、何気ない一言で返されたりするとHSPは感受性が強いため強烈に印象に残ります。
感情に結び付いた記憶は忘れようにも忘れられません。
再び人と優しさをもって接しようと試みたとします。
もしかしてまた相手から受け入れられないのではないかと過去の記憶が蘇ります。
そうすると今度はHSPが持つ内向性の側面からある役割が発動します。
もともと人と接触することなく一人で想像できる時間があればいいという心理です。
だったら一人になって相手と距離を置こうという状況になるわけです。
理由はこちらの方がそういったストレスを簡単に回避できるからです。
HSPはネガティブだとも言われていますが、これには重要な役割があったと考えられます。
人間が捕食される側だった過去があった時代には、この役割は非常に重要だったと考えられます。 相手に優しさを持って接するとします。
相手によっては下手すれば命を落とす危険な生物もいたわけで、逆に襲撃を食らっておしまいです。
ここでネガティブな感情と記憶があれば、命の危険を回避できる可能性が出てきます。
そうやってHSPは生き残って来たのだと考えます。
あるいは集団で行動するよりも、一人で動いた方が全滅は免れるといった場面もあったのでしょう。
生物が生き残るための多様性をHSPの内向性に遺伝子として組み込んだ可能性もあるでしょう。
現在は命を落とす危険な状況というのは自ら飛び込まなければあまり起きないと考えます。
そうなるとHSPにとって、この役割は少々不利かもしれません。
HSPが人が嫌いになってしまう理由
HSPはもともと人が嫌いではなかったです。
そこには次の理由が考えられます。
人間の性格は6つに分類できてHSPはそのうち2つを性格的に強く持っています。
それは情(マイナス)、知(マイナス)の2つです。
情(マイナス)を持つ人は感受性が豊かです。
日本人で一番多い性格です。
そして女性に一番多い性格です。
男性は少ないです。
だからこそ男性のHSPは違和感を覚えます。
この人たちがいるからこそ人は助け合い、弱い立場の人にも優しく接することができるのです。
HSPのあなたは感受性が豊かなのと同時に人に優しいはずです。
困っている人がいたら優しい言葉をかけ、助けてあげたい気持ちを持っているのです。
これは素晴らしい才能です。
ただ感受性が強すぎるがあまり、心無いふるまいを目の当たりにすると傷つきやすいのです。
相手の気持ちに敏感で、困っていそうだなという雰囲気を察知して相手に尽くす傾向があります。
ただ相手がそれをすべて受け入れるかというとそうでない場合があるので、そういった場面に遭遇すると感情と記憶が連動してネガティブに残りやすいのです。
ここまではあなたは他の人と違和感を感じることはないかもしれません。
HSPが一番他の人と違和感を持つのが知(マイナス)の性格が姿を現したときです。
知(マイナス)はとにかく一人の時間と空間が必要です。
それには人がそばにいると一人の時間と空間が確保できないのです。
要するに一人で想像にふけることができなくなってしまいます。
人が嫌いなわけではなく、必要としないのです。
だから人と一緒にいたいのに、時々一人になりたくなるんです。
人と一緒にいて相手が自分を受け入れてくれれば人が嫌いにはなりません。
ところが人と接していて自分が受け入れられないとなるとHSPはストレスを感じ、 相手と距離を置いて避けるようになります。
一人想像にふける時間を設けることでストレスを回避するのです。
このような状況に直面した人の中には HSPは人が嫌いなのかなという印象をもつのだと考えます。
HSP自身も人と関わるとストレスを感じることが多いという、ネガティブな記憶が優先されて あまり人と接触しようとは思わなくなります。
これがHSPの人が嫌いになってしまう理由です。
HSPが人が嫌いになる場面
・相手に良かれと思って優しく接していたつもりだったけど、相手に拒否されたことがある
・もともと人が嫌いではなかったけど、心無い一言に深く傷つきそれが忘れられない
・人と関わると自分のペースが確保できないので一人で作業を進めた方がはかどった
・言葉や場面から過去の記憶を遡ってついネガティブな連想をしてしまう
・大勢の前でうまく発言できなかったことが強く印象にのこってしまい、同じような場面でそれを思い出してしまう
・学校のクラスメイトの中に悪いことをするひとがいて、自分が実際に被害にあった記憶がある
HSPですが人が嫌いです
HSPの中には人が嫌いですと公言している人もいるでしょう。
それは自分が周りから受け入れてもらえなかったから、そうなったのだと考えます。
確かに人にはいろんな主義主張があるので、すべての人に好かれることはできません。
しかしすべての人に嫌われることもありません。
基本的に感受性優位のHSPは人が嫌いなわけではありません。
むしろ好きな人とは一緒にいたいです。
自分がみんなから受け入れられていれば人が嫌いになりません。
むしろ人間観察するくらい人のことに興味があります。
問題なのは自分が相手から拒否された場面にたくさん遭遇すると、人と距離を置いて一人になりたくなることが問題なのです。
内向性優位なHSPはもともと一人で居ることが好きなので、人が嫌いという印象を持たれやすいですが必要としないだけであって嫌いなわけではありません。
過去のトラウマによって記憶が蘇りやすいため、人と関わることを避けるのです。
その方が自分のペースを保てるからそうしているのです。
HSPは過去の記憶の鮮明さは随一かもしれません。
全ての人に好かれることはできないのだから、人が嫌いでも一人で生きていける収入と環境があればそれはそれでいいと考えます。
人が嫌いだと収入面で困る
ただ人が嫌いだと生活する上で困ることがでてきます。
収入面です。
現代は根本的には人と関わらないと稼げない仕組みになっています。
しかし人との関わり方が多様化してきたので、むしろ間接的な方法で関わっていく選択肢が増えたと実感しています。
HSPはできるだけ人でなく、物に対してサービスを提供できる方向でまずは動いてみるのがいいかもしれません。
人嫌いになってしまうトラウマを持ちやすいHSPにとって、インターネットを活用した人との関わりを探すのが比較的容易になってきました。
このようなインターネットがない時代に生きてきたHSPよりも、人生の難易度が格段に下がってきました。
あとは引きこまらず、淡々と行動できるかどうかがHSPにとって重要な生き方なのではないでしょうか。
私はHSPにはプログラマが生きていくのに向いているのではないかと考えています。
実際私はプログラマで生活することができましたし、収入面も安定していました。
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